関係者各位
日頃FLAMA技術ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
「この技術ブログにある二葉亭四迷の記事を元にしたQAサイトの回答投稿があるが、あなたがやっているのか?」
とお問い合わせいただきましたので、念のため、事実関係のご説明および見解を記載させていただきます。
当技術ブログは株式会社FLAMA技術部が記事を執筆・公開しており、当該記事はあくまで「情報技術」という観点から、原典の重要性に関する話題の一例として記載されたものです。
記事そのものだけでなく、記載された内容・事実につきましても、「結果としてそれが事実である」という結論になるプロセスが重要なのだと考えており、結果の事実だけを抜き出して何かに使用することに価値を見いだしておりません。
従いまして、知恵袋的なサムシングであったり、なにがしWAVEであったり等のQAサイトへ投稿していることはありません。自ら投稿していることは決してありません。大切なことなので二回申し上げました。
皆様におかれましては、決して私がドヤ顔でベストアンサー狙いを繰り返しているかのように思わないでいただけますと幸いでございます。
以上
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まぁあの、ジョークなんですが、「ジョークはジョークって言わないとわかんねえよ!」と言われることもあるので、どういうことか申しますと、くだんの記事の内容が出典なしにQAサイトにバンバン転載されていたようなのです。
しかし、一連の件の労力については確かに私のものですが、結果としての事実は私のものではないので、ご自由にどうぞ、と考えていた次第です。
ところが「自分で投稿しちゃったんスか?ニヤニヤ」とか「転載されてますけど大丈夫ですか!?!?」という話がありましたので、一応宣言しておこうかなと、というような、その程度のお話です。
個人的な気持ちとしてはわりとどーでもいい事態なんですが、一連の(QとAの)コミュニケーションとしては、非常におもしろい状態だなあと感じております。
Qは「とにかく今!すぐ!教えてくれ!」というテンションで、誰が答えてくれるともわからない虚空の彼方に問いを投げるわけですよね。それに対して、過程も根拠もなく、とにかく速く「それっぽい」回答をした人が評価されると。
一見、客観的に見ているとコミュニケーション不全に見えます。「回答者はあんたの友達か!」というところとか、「その回答でいいのかよ!」というところとか、ツッコミがダース単位でできそうです。またそれ以前に、質問者の許容できる待ち時間がえらい短いらしく、質問したはいいけどおそらく回答一つも見てないよね、というものもあります。
じゃあ成立していないのかと言うと、おそらく、「普通の」コミュニケーションとして成立することが重要なのではなくて、「いまサクっと教えてくれる人がいればOK」ということの方が重要になっているのだろうと思います。
アクセス解析などでも明らかな通り、携帯やスマホでWebを見ていると、どうしてもせっかちになります。手元から問うているわけですから、仮想の相手への距離が感覚的に短いでしょうし、しかもたぶん何かしながらだし。むしろ、正確さを求めた文章を延々書いてしまって、「いやもうそんなゴチャゴチャ書かれてもわっかんねーし!!」とキレられている図式も見ます。
だとすると、答える側としても、「それをどこから参照してきたか」「それは根拠があるのか」ということは重要度が下がっていて、とにかく迅速に簡潔に回答する、ということになるのだと思います。
ということから考えると、「記事パクった」というような問題ではなくて、QA両者の間では非常に真っ当にコミュニケーションが成り立つのだと思います。だからこそ、そこに「どこ情報?」というツッコミを入れるのは、本人たちから見ると的外れな話で、「ちゃんと成立しているのに、この人はいったい何を言ってるんだ?」という感想になるのでしょう。(だからこそ地獄のミサワの「それどこ情報よ〜?」がウザ面白いわけで)
この関係というのは、身近な人とのリアルなやりとりに近い形なわけでして、たぶん、世界に向けて放ったという感覚ではないだろうと思うわけです。リテラシーとか大仰な言葉を持ち出してくるまでもなく、そのあたりが、炎上必至なツイートをなぜ投稿するのか、という問題なんかにも関連しているとは思うのですが、個人的に興味があるのはどちらかというと「これって都市伝説を生み出す構造だよね」ということです。
限られた範囲で噂話の根拠を得ようとすると、むしろその伝説性というか怪談性というか、そういう部分がフィードバックされて強固なものになっていくわけです。しかも、出典がWeb上にあるということは、後から検証しようとした時にはその情報は存在していない可能性があるわけです。
となると「あの記事消しちゃったらどうなるんだろう」という点については正直ちょっとニヤニヤしているということを告白しつつ、雑談を締めさせていただければと思います。